ズワイガニの由来・旬・食べ方は?
刺身、焼き物、鍋物、蒸し物などさまざまな食べ方で楽しまれているズワイガニの名前の由来は、木の枝のような長い脚を持つ姿からつけられたと言われています。細くまっすぐな枝を表す 「楚(すわえ)」という言葉がだんだんと変化して 「ズワイ」となり、「楚のようなカニ→スワエガニ→ズワイガニ」と呼ばれるようになったという説が有力です。
ズワイガニは多くの別名を持つ蟹でもあり、地方ごとの主な呼び名とその由来の例をご紹介します。
・山陰地方…松葉ガニ(出荷の際に折りたたまれる脚が松葉に似ていることから)
・北陸地方…越前ガニ(地名)
・丹後半島…間人ガニ(漁港の名前。読み方「たいざがに」)
また、メスのズワイガニのことを山陰では親ガニ・こっぺガニ、北陸ではセイコ・香箱ガニなど呼び分けることもあり、松葉ガニ・越前ガニ・間人ガニとともにブランド化されています。
地方によって呼び名が変わっても、ズワイガニの扱い方(茹で方・さばき方など)や食べ方はほぼ全国共通です。
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▶【図解】越前ガニの旬・食べ方とは?産地と漁獲量
国内のズワイガニ2大産地といわれるのが兵庫と鳥取で、それぞれおよそ1000tの漁獲量があり、2県だけで国内全体の漁獲量の半分近くを占めていることがグラフからわかります。
日本海側で獲れるズワイガニは12~3月、北海道で獲れるものは4~5月が旬の目安です。
ズワイガニの種類
一般的に「ズワイガニ」と呼ばれているカニは「ズワイガニ(本ズワイガニ)・オオズワイガニ・ベニズワイガニ」の3種類です。
最も区別がつきやすいのがベニズワイガニで、比較的小型で加熱する前から赤色が濃いのが特徴です。漁期が長く漁獲量も多いため、過去にはブランドズワイガニと偽って販売されて問題になったこともありました。オオズワイガニは日本海には生息していないカニで、主にロシアやカナダから輸入されています。しかし、見た目はズワイガニに非常によく似ていて判別することが難しいです。一体どのようにして見分ければよいのでしょうか?
ズワイガニとオオズワイガニを見分けるには?
ズワイガニとオオズワイガニを見分けるポイントは、甲羅を見ることです。ズワイガニの甲羅はオオズワイガニのものより縦に長く、逆にオオズワイガニの甲羅は横幅が広くなっています。
さらに大きな違いとして、甲羅に黒いぶつぶつがついているかどうかです。この黒いぶつぶつはカニビルという生物の卵で、脱皮から時間が経ち身の詰まったズワイガニの甲羅にだけ付着すると言われています。オオズワイガニとの区別だけではなく、おいしいズワイガニを見分ける目安にもなりますね。
ズワイガニとたらば蟹の違いは?
ズワイガニ | たらば蟹 | |
---|---|---|
イメージ | ||
分類 | カニの一種 | ヤドカリの一種 |
主な産地 | 兵庫県、鳥取県など | 北海道、ロシア、ノルウェーなど |
味の特徴 | 旨味が強くやわらかい触感 | 身が大きく食べ応えのある触感 |
向いている料理 | 刺身、カニしゃぶ | 焼き物、ボイル |
相場価格 | 1,000~5,000円 | 2,000~10,000円 |
次にズワイガニとたらば蟹の違いについてご紹介します。
ズワイガニの脚は10本、たらば蟹は8本で脚の数が違います。理由は、生物学上の違いでズワイガニは「カニの一種」ですが、タラバガニは「ヤドカリの一種」です。
種類や産地が異なることから、味や食感にもそれぞれの個性があります。ズワイガニは繊細な肉質で甘みや旨味が強いことが特徴です。味がしっかりとしてやわらかな食感が楽しめるため、お刺身やカニしゃぶにして食べてみてはいかがでしょうか。たらば蟹の魅力はぷりぷりの食感と大きな身の食べ応え。ズワイガニと比べると少し淡泊な味わいですが、焼き物やボイルで豪快に食べるのがおすすめ。たらば蟹にはかにみそがほとんど入っていないので、かにみそを堪能したいときはズワイガニを選びましょう。
ズワイガニの茹で方とさばき方
はじめに、食べる方法を決めてから調理に取りかかりましょう。ボイルしてそのまま食べる場合や、料理に使いたいときには茹でてからさばきますが、お刺身やしゃぶしゃぶにしたい場合は先にさばきます。
茹で方
ズワイガニが生きている場合は30分ほど真水につけておきます。生きたズワイガニをいきなりお湯の中に入れると脚が折れてしまいます。
- 【用意するもの】
- ・大きめの鍋
- ・3%の塩水(水1リットルに30グラム(大さじ2)の食塩)
- 大きめの鍋に3%の食塩を入れて沸騰させる
- 甲羅を下側にしてズワイガニを入れる
※かにみそが外に出るのを防ぐため - 再沸騰したら中火で15分~20分ほど茹でる
すぐに食べる場合は、茹でたときに出た泡を水で流せばそのまま食べることができます。保存する場合は冷水や氷水で冷やしてから冷蔵・冷凍しましょう。
ズワイガニのさばき方・食べ方
ここでは、初めての方でも簡単にできる「ズワイガニのさばき方と食べ方」を説明します。
- 【用意するもの】
- ・出刃包丁(よく切れるもの)
- ・蟹スプーン(蟹甲殻類大腿部歩脚身取出器具)
- 1.ズワイガニを裏返してまな板の上に置き、「ふんどし」を手でちぎる
- 2.両手で脚全体を持ち、内側に向かって折り曲げる
※胴体が中心で割れるのできれいに分解できます
- 3.ガニ(エラ)は手でちぎってはずし、捨てる
- 4.ズワイガニには「かにみそ」があるので、かき出してお皿にうつす
- 5.すべての脚を関節の内側(やわらかい部分)で切り落とす
- 6.脚の切り方【その1】来客用(デパートで売っているような切り方)
甲羅の裏側を内側から外側に削ぐように包丁を入れる
※爪(はさみの部分)も同様にさばけます
- 7.脚の切り方【その2】家庭用(一般的な切り方)
脚の内側に包丁を縦に入れる、左右に手で割きます
※爪(はさみの部分)も同様にさばけます - 6.と7.はお好きな切り方をお選びください
- 8.2つに割ってある胴体は、足の付け根(4本あるうちの2本ずつの間)に包丁をいれて切る
関節(筒状の形)を半分にするようにさらに縦に切って4等分にする
※胴体は合計8個に切り離されます
お皿に盛りつけてできあがりです。蟹スプーンで身をかきだしてお召し上がりください。
ズワイガニのおすすめ商品3選
ズワイガニを美味しく食べたい!という方のために、おすすめ商品をご紹介します。
ズワイガニ(大型 姿)北海道産 480g前後×3尾(最高級 ボイル済 北海道)
オホーツク産の本ズワイガニが3尾も入った贅沢なセットです。
茹でたてのような旨味を再現するコツとして、ゆっくりと解凍することをおすすめします。身はそのまま食べても美味しいですが、濃厚なかにみそに絡めて食べると格別でしょう。
丸ごとのズワイガニは見栄えも良いので、お祝い事や贈り物にもぴったり。高級感があるのに6,980円とリーズナブルなお値段も魅力的です。
特大ズワイガニ(かに 蟹 カニ)足 2Lサイズ!3kg 10肩前後 3人~6人前!
金沢で大人気の寿司店が厳選した特大ズワイガニの脚を、3kgも詰め込んだ欲張りセットです。 ボイル済みの状態で届けてくれるため、解凍すればすぐに食べられてとても便利。お鍋・天ぷら・雑炊などの料理にもそのまま使うことができます。大人数で食べても満足できる量なので、年末年始やお祝い事など家族が揃うタイミングでのご注文もおすすめです。
カット生ずわい蟹
お刺身でも食べられる鮮度の生ズワイガニが手軽に堪能できるセットです。余計な味付けもされていないので、ズワイガニ本来の甘みと生食ならではのとろりとした食感を楽しめます。
専用の包丁や調理バサミなどがなくても食べられるように、職人の手によって部分ごとにカットされているのも嬉しいポイント。さばくのに時間を取られることなく、新鮮な状態のズワイガニを召し上がることができます。
味はもちろんのこと、地域で呼び名が違う風情も魅力のズワイガニ。旬の時期にご家族でカニ三昧のひとときを堪能してみてはいかがでしょうか。